MW2から一年経って、新作Call of Dutyが発売されました。今度の開発元はWaWをリリースしたTreyarch。サブタイトルはBlack Ops。
今回は短いです。というか、またしてもクソゲーという評判があまりありません。強いて言うなら、ネット環境周りとPC版の最適化不足ぐらいです。
というのもこのゲーム。前作のMW2がカジュアルで初心者にも優しい作りだったのに対して、硬派でかなりゲーマー向けな仕様になっています。結果、FPSゲーマーからは評判が良かった反面、MW2でFPSに参入したカジュアルプレイヤーには、手厳しい洗礼を浴びせることとなりました。
刷新されたパーク
歴代シリーズで最強パークとして君臨し続けてきたストピングパワーが削除されたのを筆頭に、MW2のワンマンアーミー、デンジャークロース、コマンドーなど、悪用厳禁パークが軒並み姿を消しました。
これもそれも、MW2での悪評が原因なのでしょうが、反対にフラグジャケットのパークがWaW以来で復活し、爆発物に対して凄まじい耐性を与えました。と、同時にタクティカルマスクという投げものを完封してしまうようなパークも追加されています。
Perk1のフラグジャケット、Perk3のタクティカルマスクと合わせて、投げものに対する高い防御力を発揮しました。タクティカルマスクはコンカッションでの索敵能力も負荷するため、様々な局面で力を発揮しました。
ガス、コンカッション、フラッシュの効果をほぼ無効化し、コンカッション等のヒット時に、敵の方向を示すヒットマークが出るようになる。
一方で居なくなったストッピングパワーに変わって、撃ち合いにおける基本パークとなっていくタフネス。その原型となるハーデエンドが初出です。被弾時における照準の跳ね上がりが小さくなるため、あるのとないのとでは撃ち合いの安定感が違いました。
弾丸の貫通力が増加。プロ化することで、被弾時の怯みが軽減される。
総じて、パークのバランスはすこぶる良好で、Perk1のライトウェイト、ゴースト、フラグジャケット。Perk2のハーデンド、早業。Perk3のマラソン、デッドサイレンス、タクティカルマスクと上手い具合に選択肢ができていました。
ただ、プロ化の条件が少々くせ者で、好きでもないルールでのプレイを強制されたり、そもそも習得に掛かる時間が無意味に長かったりと、それに関しては改善の余地が大いにありました。
いやー、面倒臭かった 。
新たなるキルストリーク達
凄まじいキルストゲーだったMW2から若干マイルドに変更、下方修正されました。EMPと戦術核は削除され、対人殺傷能力も下げられましたが、盤面に対する高い制圧力は健在。特に今回初出のブラックバードはゲームの流れを変える力を持っていました。
BO2でやり玉に上げられることになるオービタルV-sat。そのオリジナルがBOのブラックバードです。敵の位置と方向を確定し、発動中はまず撃ち負けることがありません。そのコストがたったの8キルとあっては弱いわけがない。
ゴーストを付けているプレイヤーも含め、マップ上の敵を見ている方向を表す矢印付きで表示する
硬派なゲームバランス
前後の作品(MW2とMW3)をやっているプレイヤーなら分かると思いますが、BOはヒットボックスが小さいです。おまけにホスト判定なため、前後作と違って偏差射撃が必要で、シリーズの中では比較的Aim精度が求められるゲームでした。
スナイパーライフル、爆発物は大幅な弱体化を喰らい、ナイフも当たり判定が修正されて、MW2のようなシステムの悪用ができなくなりました。
進入路が限定されるため、マップ的にも待ちが使いにくい。勝つためには索敵と銃火器による撃ち合いの強さが求められるゲーム仕様です。その結果、動くことに慣れていない初心者プレイヤーには辛い仕上がりになっています。
撃ち合いが弱いとブラックバードが呼べない。強いプレイヤー同士がブラックバードからブラックバードに繋げていくキルストリークの連鎖が、勝負の明暗を分ける展開が多々あります。大味で派手だったMW2と違って、勝ち組と負け組が更にはっきり分けられた感じです。
新システムと最適過不足
MWの焼き直しだったWaWに比べ、BOはMW2とは全く別物のシステムになっています。この路線は直接の続編であるBO2でも堅持されるのですが、導入策であるBOでは初期に様々なトラブルを生み出しました。
今作から導入されたシアターモード。後からゲームの様子を見返したり、動画にしたりと利便性の高いシステムです。またPC版ではデディケットサーバーが復活し、ゲームの処理系もクライアント判定からホスト判定に変更されています。
ホスト判定だと、ホストの画面で弾が当たっていないのなら、当たっていないと判断されます。クライアント判定より今の当たっているでしょパターンが増えるのは当たり前なんですが、ネットコードの最適化不足も含めて、批判される要因となりました。
これに追い打ちを掛けたのが、新搭載のシアターモードで、この負荷が想像以上に凄かったらしく、サーバーの処理が追い付かずに、快適とは言いがたい環境が発売当初から暫く続きました。
特にPC版ではゲームの最適化不足が祟って、敵プレイヤーと会敵するとFPSが極端に落ち込むなどの症状が発生しました。
まとめ
BOは凄まじい問題児だったMW2からするとかなり優等生なゲームとなりました。初期こそ、糞リス、糞ラグのゲームでしたが、最適化が進むと同時に良作へと変わっていきました。
ただ、派手な味付けとカジュアルな仕様でFPSプレイヤーの拡大に寄与したMW2に比べると、どうしても地味で、素っ気ない。テクスチャの色使い一つにしても、彩度が低く、古くさいビジュアルであることは否めません。
銃声なども、確かに実銃に近いリアリティのある音にはなっているのですが、装飾過多だったMW2からするとかなり控えめ。映画などで派手な演出に慣れている現代っ子からすると、どうも地味に感じてしまいます。
FPSらしいFPSで、且つ穴のないゲームではあるのですが、その地味さ故か傑作ゲームという評判は聞きません。FPS好きの間では高評価だったのですが、カジュアルなプレイヤーからしてみると、どうもキャッチーさに欠けていたようです。
間違いなく良作ではあるのですが、それだけではゲームとして面白くないということなんでしょうか。
次回、 MW3編へと続きます
ただ間違い大過ぎ。
×フラッグジャケット ○フラックジャケット
×ハーデエンド ○ハード(日本語版)
×デッドサイレンス ○ニンジャ