コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア [吹き替え版]

前回に引き続き、過去武器についての紹介です。今回はSMGが中心になります。投票はいつになるんでしょうか……。

投票対象の武器たち

投票の対象として上げられていたのは以下の武器達です。

  • ACR
  • インターべンション
  • FAMAS
  • MP5
  • PP90
  • UMP45

前回から引き続き、MP5以降の武器を紹介しようと思います。

MP5

MP5_menu_icon_CoD4

知名度に掛けては圧倒的なサブマシンガン界の大和みたいな武器です。モデル違いも相当数存在し、銃火器の歴史を築いた傑作銃です。シングルやゾンビモードまで含めると、Codシリーズでの登場回数も多く、またその他ゲーム、映画、漫画など、多岐に渡って登場します。

ゲーム中に幾度となく登場しますが、近距離ダメージ40前後の高威力型サブマシンガンで、発射レートが控えめであるという点はおよそ共通しています。

AWには普通の高威力型サブマシンガンが存在しないため、割とすんなりポジションが形成できそうな武器です。MP11みたいな高レート型は存在するというのに、三発キルができる固定レートのサブマシンガンがないというのは今考えると珍しい気がします。

MP5 (MW)

Cod4 MWに登場したのが通常モデルのMP5。MWに登場したのは可変ストック採用のMP5A3(あるいはMP5A5)です。マルチプレイの初期サブマシンガンで、近距離ダメージ40の高威力型。発射レートは800RPMで、マイルドな反動特性の使いやすい武器でした。

アタッチメントのサプレッサーを付けると、バージョン違いのMP5SDになるという凝りようでした。

MP5K (MW2)

MWの初期武器だったMP5は、MW2でも初期武器として再録されました。ただし、こちらは色々と削った小型モデルのMP5K。Kはクルツの頭文字で、短いという意味。Kar98kとか、同じ理由でkが付いているドイツ製の武器はちらほらある気がします。

MW2のMP5kはMW時代のMP5と基本性能は同じですが、反動がきつくなった性で人気はやや衰えました。私もMWと同じ調子で撃ってみて、うわってなった記憶があります。

MP5K (BO)

MW2から連続しての登場となったMP5の短小化モデルです。またしても初期武器としての登場で、サブマシンガンの顔となってきた感じです。威力や射程の特性はそのままに、発射レートは720RPMと僅かに低下しました。反面、リコイルはMW2より押さえられ、初期武器らしい使いやすい武器になりました。

MW2のときと違って、フォアグリップにガードが付いた珍しいモデルでした。

MP5 (MW3)

フル全長のモデルが久々に登場です。またしても初期武器で、本当に初期武器であることが板に付きました。同じMP5でもMP5A2系列の固定ストックになっています。武器の打撃性能はほぼ変わらず、発射レートだけが後々Buffされて、890RPMと歴代最高の値になっています。

単純性能だとシリーズ最高の値になっている筈なんですが、他SMGが強すぎたせいで影の薄い存在になってしまいました。後で出てくるPP90M1や、後継モデルのMP7など、武器のインフレ、没個性化が激しかったゲームです。

あと、発砲音がおかしい。

MW3でMP5を使っている動画を探して貰ったら分かると思いますが、発砲音の味付けが派手すぎて、LMGの類にしか聞こえません。BOの発砲音がリアリティ重視の軽い音だったこともありますが、MW3の音は絶対に拳銃弾の炸薬量じゃありません。いくらフィクションでもこれは無いわと吹いた記憶があります。

この件に限らず、MW3はちょくちょく妙な部分があるんですが……MW3はSHGも関わっていますし、MP5の発言はこれを差している線が濃厚でしょうか。個人的にはMWの発砲音が好きだったんですが、SHGは音とかまで再現して再録するつもりなんでしょうか? その辺りは謎に包まれています。

PP90

PP90M1_Menu_Icon_MW3

恐らくは、PP90M1のことだと思います。氏のツイッターの発言ではPP90なんですが、これはPP90のバリエーションであるFMGを差しているのか、PP90M1を差しているのか最初混乱しました。

というのも、PP90もPP90M1もロシア製の銃火器なんですが、名前が似ているくせに、両者は設計からして別物です。PP90はFMGの一種なので、あれ? FMGなの?と思わずMW3のwikiを開いてしまいましたわけです。FMGというのは折りたたみ可能サブマシンガンを差す言葉なんですが、調べてみたら、MW3のFMGはPP90とは関係のないFMG9でした。なので件のPP90はPP90M1の事なんでしょう。

いや、今考えると、何故そんな混乱をしたのか謎なんですけど……ARX-160を勘違いしていたトラウマですかね。ちなみにMW3のFMGがFMG9だって今更知りました。FMG9ってG18に折りたたみ機構をくっつけただけの銃なので、基本構造はG18なんですよね。MW3には素のG18もあったので、まさか同じ銃が別の名前で両方存在しているとは思いもよらず……MW3はあんまりやらなかったので記憶が曖昧でした。

PP90M1 (MW3)

というわけで、PP90M1ですが、その特徴的なマガジン機構から、水鉄砲なるあだ名を付けられていました。要するにあだ名を付けられるくらい知名度の高い武器だったってことですが、1016RPMという驚異的な発射レートを持つくせに、近距離三発キルを持っていた凶悪な銃です。

AWでいうなら、1.13パッチ前のASM1 Racklessに近いでしょうか。MW3ではFMG9アキンボの後釜として猛威を振るい、上記MP5の影が薄くなった原因の一つです。いくら遠距離が六発キルになるとはいえ、MP5より25パーセントもレートが速いんですから、当たり前です。

あと、見た目からしてスパイラルマガジンの筈なんですが、なぜか装弾数が通常のボックスマガジンと同じ量です。見た目のインパクトのためにそうしたんでしょう。

UMP45

UMP-45_menu_icon_MW2

MP5と同じH&K製のサブマシンガンで、MP5の廉価モデルに近い位置づけです。やたらと高精度でサブマシンガンっぽくなかったMP5と違って、よりサブマシンガンらしい設計になっており、元々はお金を持ってない国向けに開発されていました。紆余曲折あった結果、アメリカの45口径信仰に合わせて45 ACP弾を採用したのがUMP45です。MP5よりコストダウンを図られて、一部機構が不採用になっていますが、サプレッサーとの相性がいいと特殊部隊に採用されているようです。

アメリカ人は戦術的なアドバンテージがないにも関わらず、異様なまでに45口径であることに拘るらしいんですが、本当なんでしょうかね。

UMP45 (MW2)

MW2で初登場しました。MW2のサブマシンガンは、セカンダリ強化の流れを受けて、全体的にパットしない武器が多かったですが、UMP45だけはその独特な特性から輝いていました。というのもこの銃、減衰しきった状態でもダメージ35の三発キルを維持していました。要するにサプレッサーを付けていても全距離三発キルです。代わりに近距離ダメージである40を維持できる距離は極めて短く、発射レートも600RPMしかありません。

当時はストッピングパワーというパークの影響で、ダメージが36あるかどうかは重要な要素で、それ込みでも二発キルできる距離が短いというのは欠点でしたが、同時にストッピングパワー以外のパークを使えるという意味では、他のパークとは相性が良かったのです。反動に関しても素直なもので、タップ撃ちすれば遠距離の敵でも素早く排除できます。レートの低さ故に近距離戦では後塵を拝しますが、サプレッサーを使っての暗殺用武器として高い人気を誇りました。

実際の45口径弾とサプレッサーの相性を上手く反映した面白い威力調整だったと思います。これをAWで入れてしまうと、AE4とかが下位互換になってしまうので、ちょっと無理そうなんですが、できることならMW2ベースの武器にして欲しいというのが個人的な見解。なにせMW3ベースだと普通すぎて……。

UMP45 (MW3)

MW3で再録されたUMP45ですが、歴代シリーズ通して似たような性能だったMP5をブレイクしただけあって、UMP45もMW2とは別物になりました。

具体的には威力40オーバーの三発キル距離が大幅に増大、代わりに威力減衰がきつい目という具合に、MW2とは打って変わって普通のサブマシンガンになってしまいました。45口径なんだから威力を高めにしろ、というアメリカンな圧力が掛かったんじゃないかと邪推してしまいます。

MW2のUMP45が好きだった人はそんなこと望んでなかったと思うんだけどナー。発射レートも実銃を無視した値になっていますし、サプレッサーとの相性云々も消えてますし、なんでこんなことにしたのか疑問で仕方ない。MW3以降のIWは変に迎合してばかりで、ゲーム作りが下手くそになっているので、わたしもガックリした記憶があります。

個人的な希望

私としてはMW2系のACRかUMP45ですかね。どちらもユニークさと強さを兼ね揃えていってすごく好きでした。Codシリーズは武器毎に個性があることが面白さの一因だと思うので、どの武器が再録されるにしても上手い具合に調理して欲しいところです。

MW3、ゴーストはその辺りが今ひとつで、武器のインフレから没個性的になっていましたが、特殊な特性を持った武器がずらりと並んでいるAWはまだその辺りよくやっていると思います。なので、ファンサービスもいいですけど、諸々のバグとか、対応の遅さとか、その辺りもなんとか立て直して欲しいところです。一作目の新規スタジオですし、人材不足だったり、相互の連携が取れてないというのは仕方ないところなんですが、いつまで経っても治らないバグとか、チーフプログラマーの管理能力が足りてないのかもしれません。二年後の次回作でどうなるかって話ですかね。

MW系列のIWでもまたお家騒動が起きて、制作総指揮を務めたマーク・ルビン氏が抜け、販売元のアクティビジョンと裁判で争っていた過去のあるトッド・アルダーマン氏が復帰しています。MW3、ゴーストとトップだったマーク・ルビン氏が辞任って、やっぱりMW3、及びゴーストでの失敗が原因なんでしょうか……。MW2まで飛ぶ鳥を落とす勢いだったCodが傾いたのは、確かにMW3以降のIW弱体化が原因ですが。ルビン氏はゲーム制作から手を引くって言ってますし、多かれ少なかれ、会社内での闘争があったんじゃないかと勘ぐってしまいます。他スタジオまでに混乱が波及しないか心配です。

というか、それでなくともAWはパッチが遅れ気味なので……いや、本当S12の修正はまだなんですかね。